ライトって難しいよ・・・。 あの日の食事
あの日の食事
2007-10-31 Wed 07:53
 夕食。
 彼との食事。
 あの日行くはずだったお好み焼き。
 あの日。
 そう。
 あたしの誕生日。
 出来なかった食事。
 「今日こそおこのみたいな〜〜」
 彼からのメールに
 「じゃ〜おこのもう〜〜」
 軽い返信をした。
 特別な店ではない。
 小さなお好み焼きやさん。
 よくある食べ放題のお店。
 あの日でさえもただの食事のつもりで居た。
 何も考えずに座ったテーブル。
 「やっと来れたな〜〜」
 そういわれてあの日のことだとはじめて気がついた。
 彼はあの日いけなかった事をずっと気にしていた。
 どこでも彼と一緒ならそれでよかった。
 でも、彼にとってはあの日「行こう」と言っていた
 その店に行くことがやり直しの誕生日のような
 そんな気がして居たんだと思う。
 その思いに気がついて
 急に恥ずかしくなった。
 微笑みながらあたしをみつめる彼に
 あふれる思いは嬉しさ。
 「改めて言わないでよ〜・・」
 彼を見つめ返して照れてしまった。
 誕生日。
 彼はあたしの誕生日を忘れないように
 ケータイの登録をしないで居たという。
 あたしからのメールのたびに出る
 あたしのアドレス。
 アルファベットの羅列の中に誕生日の
 『1010』
 それを見るたびに誕生日を意識していたと言う。
 そんな小さな彼の気持ちが心をあたたかくした。
 実際には忘れていても
 気に掛けてくれていたことだけで幸せだって思える。
 彼の家からの帰り。
 「コンビに行こうかな〜」
 そういって立ち上がった彼。
 「送ってくって言うと来なくていいって言われるから」 
 「え・・・」
 「コンビに行くならいいでしょ。そこまで送っても」
 「うん」
 歩き出す夜の街。
 近所のコンビニ。
 彼が買い物をして店を出て
 「じゃあね」
 「まっひーじゃあね」
 「バイバイ」
 「バイバイ〜」
 別々の方向に歩き出しながら
 後ろを振り向いた。
 彼の歩く方向を。
 彼は立ち止まっていた。
 立ち止まってあたしを見ていた。
 そして大きく手を振った。
 「じゃあね」
 小さくささやいて手を振り返した。
 そこに居てくれる。
 見ていてくれる。
 彼の気持ちを抱きしめて。
  夜の道を歩いた。
暗い道の先が行き止まりだとしても、
なんども振り向いて、 なんども見つめて、
彼のそばで歩いていこう。
いつか道の終わりにたどり着いたら
笑って言える。
ありがとうって。
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