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2008-02-25 Mon 00:01
買い物中彼が電話をくれた。
彼は図書館に行く途中。 それでも電話をくれたのには理由がある。 彼の家の近所には小さな八百屋があった。 年配の夫婦が経営する小さな八百屋。 野菜の他にも夕方になるといろいろなお惣菜が並んでいた。 彼は何度かその店で買い物をして おじさんとも顔見知りになり 買い物をしなくても目が合えば挨拶をするような そんな関係になっていた。 店の窓から見える場所におじさんが座って テレビを見ながら店番をして 店の奥ではおばさんがお惣菜を作っていた。 一人暮らしにちょうどいいくらいの量のおかずに炊き込みご飯。 時には焼き芋も並んでいた。 小さくても温かい雰囲気のあったお店。 駅からの道を歩きながらその店の明かりが見えると なぜかホッとしたりして。 きっとおじさんは店先に座りながら いろいろなアタシを見ていただろう。 嬉しそうに歩くあたしも、悲しそうに歩くあたしも 彼と寄り添って笑うあたしも。 今年のお正月明け。 おじさんはそこに居た。確かにそこに居た。 店の明かりに安心したことを覚えている。 そして数日後。 店の明かりは消えていた。 その日から店の明かりは消えたまま。 「八百屋さん閉まったままだね」 「そうか〜?」 「ずっとだよ」 そして気がついた。 暗い店内の違和感。 「ねぇ・・・店の中身がない・・」 「え!?」 2人で覗いた店内はもう何もなかった。 おじさんが座っていた椅子も。 おばさんが洗っていたお鍋も。 何も。 「八百屋さん辞めちゃったのかな・・」 「おじさん倒れたりしちゃったのかな・・」 いつも買い物をしたわけじゃない。 すごく親しくしていたわけじゃない。 でも、そこに居なくなったことが寂しかった。 今でも店の明かりがないことがどこか寂しく思っていた。 そして彼からの電話。 「今さ、八百屋のおばさん見たよ〜〜」 「え!!ホント!?」 「おお〜!特養ホームから自転車で出てきた〜〜」 「やっぱりそこに住んでたんだ〜〜」 「風で自転車が進まなくなってたよ〜〜〜」 「あはは〜〜〜そうか〜〜元気だった〜〜〜」 特別な関係じゃない。 ただお客だっただけ。 でも嬉しかった。 おばさんが元気でいる。 おじさんが元気なのかはわからない。 でも元気なんだと信じてる。 彼とアタシを知っている人。 アタシと彼が寄り添うのを見てきた人。 八百屋さんはなくなってしまったけれど あたし達は変わらずにこうしている。 またいつかおじさんとおばさんに会いたい。 変わらずに一緒に居ます。って。 彼が今の町に住み始めて1年半近く。 街の景色は所々変わった。 住む人が居なくなっていたマンションは 形もないほどに壊されて次への準備が始まった。 大きなデパートは本格的に解体が始まった。 街の変化を2人で感じながら 変わらない夜道を手を繋いで歩く。 変わらないあたし達2人で。 いつか変わる日が来るかもしれない。 それでもこうしていられるうちはそばに居たい。 |
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| ライトって難しいよ・・・。 |
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